現在のビデオカメラ市場には様々な価格帯の機種が販売されています。特に、安いビデオカメラを探している方は非常に迷ってしまう状況でもあります。そこで、本記事では安いけど買っては行けない機種とおすすめ機種について解説します。
【ビデオカメラ】安いけど買っては行けない機種とおすすめ機種 ~現在の市場~
安いけど買っては行けないビデオカメラについて解説する前にまずは、現在のビデオカメラ市場について解説します。現在の市場を理解してから、ビデオカメラ選びを行うことで後悔の少ないビデオカメラ選択ができます。
民生機種は「ソニー」「パナソニック」二強状態
従来よりビデオカメラといえば「ソニー」と「パナソニック」の二強状態でしたが、他にも「キヤノン」や「JVC」といった国内メーカーからもビデオカメラの取り扱いがありました。
しかし、現在はビデオカメラ市場そのものがかなり縮小しており、民生機種を発売する国内メーカーは「ソニー」と「パナソニック」のみとなっております。
「キヤノン」については業務用のみの取り扱い、「JVC」は市場在庫限りの流通となっています。
激安中華ビデオカメラが蔓延る
現在の市場状態を踏まえて、通販サイトや一部量販店では聞いたことのないようなメーカーの激安中華ビデオカメラが多く販売されています。
初めてビデオカメラを購入するとなると、非常に安価なこれらの製品にも目がいってしまいますがおすすめはできません。その理由は次項で解説していきます。
【ビデオカメラ】安いけど買っては行けない機種とおすすめ機種 ~避けたい機種~
前述したように現在、ビデオカメラを選ぶとなると「ソニー」「パナソニック」「激安中華製品」の3つの選択肢から選ぶことになります。これらの中でも、安いけど買っては行けない機種、避けるべき機種について解説します。
激安中華ビデオカメラ全般
あまり知識がなくビデオカメラを検討している人や、運動会・発表会など大切な記録のためにビデオカメラを検討している人は、基本的に激安中華ビデオカメラはすべて買っては行けない製品だといえます。
中にはある程度は使用できる中華ビデオカメラもありますが、国内メーカー(ソニー・パナソニック)には遠く及びません。
中身はドラレコレベル
多くの中華ビデオカメラはドライブレコーダーの流用品です。中華ビデオカメラには「ループ録画」や「タイムスタンプ(日付・時刻)を映像の下辺りにつける機能」が搭載されていますが、これらはドライブレコーダーに搭載されていた機能をそのまま持ってきたような形になります。
そのため、撮影できる映像もドライブレコーダーのようなクオリティとなってしまいます。
音質が最悪
中華ビデオカメラに総じて言える特徴は「音質」が最悪だということです。思い出の映像も「音」がしっかりと撮れていなければ台無しです。付属品に立派な外付けマイクがついていてもかなりクオリティの低い音質の場合が多いです。
そのため、子育てや大切なイベントの思い出の記録として使う場合には、中華ビデオカメラは買っては行けません。
ズーム
ほとんどの中華ビデオカメラに搭載されるズーム機能は「デジタルズーム」です。そのため、ズームすればするほど画質は劣化します。また、手ぶれ補正も貧弱です。
大量の付属品で見た目は豪華
近年、ネットで販売されている中華ビデオカメラの特徴として、付属品を含めた見た目は非常に豪華でお得感があるという点を上げることができます。
ビデオカメラ本体と予備バッテリー、持ちやすくするハンドル、外付けマイクなど付属品満載で非常に安価に販売されているため魅力的に見えますが、これらは安いけど買っては行けないビデオカメラの特徴とも言えます。
赤外線撮影だけはいいかも
中華ビデオカメラには赤外線撮影が可能な機種が多くあります。唯一中華ビデオカメラの優れている点として、国内メーカーのビデオカメラに搭載されている赤外線撮影機能よりも赤外線が強く明るく撮影できる可能性があるという点があります。
そのため、あくまでも赤外線撮影専用のサブとして中華ビデオカメラを導入すると言った場合は、買っても良いかもしれません。ただし、メインビデオカメラとして中華ビデオカメラを買うのはおすすめしません。
「ソニー」「パナソニック」のエントリークラス機種は?
国内メーカー「ソニー」「パナソニック」からはそれぞれ、フルHD画質のエントリーモデルがラインナップされています。これらの機種であれば3~4万円台という比較的安い価格で手に入れることができます。これらのエントリーモデルはどうなのでしょうか。
「フルHD」画質は一昔前のフルHD機種に劣る場合が多い
国内メーカーとは言え、エントリーモデルは撮影時に画質に影響するセンサーのサイズが非常に小さいため10年前の同じくフルHD対応モデルと比較しても当時のミドル~ハイエンドモデルよりは画質が劣る場合が多いです。
特に、センサーのサイズは暗いシーンでの性能で差が出ます。フルHDで十分でも従来のミドル~ハイエンドモデルクラスの画質、それ以上の画質を求める場合には4K対応モデルのビデオカメラを選択しましょう。
とは言っても、安いけど買っては行けない中華ビデオカメラと比較すると、エントリーモデルでも画質が良いといえます。特に、手持ち時などでカメラ自体が動いているときや動きのあるシーンを撮影するときには違いが謙虚に出ます。
また、エントリーモデルといえど十分な性能を持つマイクと高倍率光学ズームが搭載されているので、中華ビデオカメラと比較すると非常に満足度が高いといえます。
安定性・高倍率ズームはスマホ超え
安いエントリーモデルのビデオカメラは、単純な画質だけの面で見るとスマホのビデオ撮影機能よりも画質で劣る場面が多いといえます。
しかし、録画時の安定性や高倍率光学ズームにおいては、安いエントリーモデルのビデオカメラでもスマホに勝っていると言えます。
特に、絶対に失敗できない場面での録画においては十分な大容量バッテリーやACアダプタを用意することで、安定して安心できる撮影が可能です。
一定のクオリティはあり普通に使える
国内メーカーの安いエントリーモデルのビデオカメラは、一律で一定のクオリティは確保されており通常使用においては普通に使える機種だといえます。安い中華ビデオカメラと比較すると価格は高くなりますが、総じて見るとコスパの良いビデオカメラだといえます。
ただし、4K画質を基準にしている方や、数年前のミドル~ハイエンドフルHDビデオカメラよりも画質を向上させたい方は、国内メーカーの4Kモデルを選択しましょう。(4K対応でも安い中華ビデオカメラは買っては行けないビデオカメラですので注意しましょう)
【ビデオカメラ】安いけど買っては行けない機種とおすすめ機種 ~ベストチョイス~
これまで、安いけど買っては行けないビデオカメラと国内メーカーの安いビデオカメラはどうなのか解説してきました。最後に、筆者が選ぶ国内メーカーでのおすすめビデオカメラを解説します。
なお、4KとフルHDに分けておすすめビデオカメラを紹介しますが、基本的にフルHDモデルは各メーカーのエントリーモデルとなります。
ただし、現状の市場在庫で考えた場合安いビデオカメラと言えるのはソニーのフルHDビデオカメラのみともいえますので、とにかく安い国内メーカーのおすすめビデオカメラを見てみたい方はソニーのビデオカメラをチェックしてください。
ソニー
ソニーの安いエントリーモデルのビデオカメラと4K対応ビデオカメラを紹介します。
フルHD「HDR-CX470」
「HDR-CX470」は現行のソニー発売ビデオカメラの中では一番安い機種ですが、30倍の光学ズームが搭載されているにも関わらず、軽量・コンパクトで持ち運びやすく扱いやすい機種です。
安い国内メーカーのビデオカメラを探している方には最もおすすめできます。
4K「FDR-AX45A」
「安い」ビデオカメラという括りをなしにして、画質を気にする方には4Kモデルの「FDR-AX45A」をおすすめします。安いエントリーモデルとは異なる手ぶれ補正技術である「空間光学手ブレ補正」という強力な技術が採用されています。
高画質かつ手ぶれ補正の強いビデオカメラを探している方は、安いビデオカメラとはいえませんが、「FDR-AX45A」をおすすめします。
パナソニック
パナソニックのおすすめビデオカメラを紹介します。数年前まではソニーよりも安いビデオカメラをいくつかラインナップしていた、パナソニックですが現状生産終了となっているためこのおすすめ機種は現行機種に限定して記載しています。
なお、パナソニックの現在の傾向としては4Kモデルのビデオカメラにおいては、ソニーよりも安いビデオカメラが多い傾向にあります。
フルHD「HC-W590MS」
現在パナソニックからラインナップされている唯一のフルHDビデオカメラです。パナソニックの現行機種で言えば最も安い機種ですが、安いビデオカメラという括りで見るとソニーよりもかなり高い機種となってしまいます。
ただし、「HC-W590MS」にはソニーの安いビデオカメラには搭載されていない、スマホとの連携機能や同時にサブカメラでも撮影が可能なワイプ撮り機能が搭載されています。
4K「HC-VX992MS」
パナソニックは4Kモデルであれば、ソニーよりも安い価格で入手可能です。「HC-VX992MS」は4Kモデルの中でも最も軽量でコンパクトなモデルです。
レンタルもあり
これまで安いビデオカメラについて解説してきましたが、たまにのイベントのみでビデオカメラを使う場合はレンタルも視野に入れてみましょう。4Kビデオカメラでも国内メーカーの製品で1万円程度で3泊4日レンタルも可能です。